今回は久しぶりに鍵盤小口はがし
久しぶりに鍵盤の小口剥がしのご依頼。しかも同じタイミングで2件(グランドとアップライト)のご依頼を受けました。
依頼者のお二方はどちらもちゃんとした技術をお持ちの技術者さんですので今回も例の“剥がれにくい小口”を剥がすだけ。
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剥がれにくい小口は普通に剥がそうとしてもこうなってしまいます。
![](https://pianotosou.com/wp-content/uploads/2022/09/78FAD2A7-C84E-43BC-8B8A-1624F93761C7-600x450.jpeg)
![](https://pianotosou.com/wp-content/uploads/2022/09/7C0E178C-F1E7-483A-8EC8-4C9BB7271D26-600x450.jpeg)
いつものようにサクッと剥がしていきます。
![](https://pianotosou.com/wp-content/uploads/2022/09/DDFF70C8-2C7C-4CEB-BBF4-E602DCCC5A1E-600x450.jpeg)
![](https://pianotosou.com/wp-content/uploads/2022/09/92B2AAC8-1DFF-45F7-B534-9A2E5A5C0611-600x450.jpeg)
でもこの段階では敢えて100%全部は削り取りません。白鍵の裏の部分は敢えて微妙に残して削ります。
白鍵の裏の部分は出来るだけキズつけない様に薄皮一枚残しておき、最後は薄刃でスッとさらって綺麗に剥がします。
何故だかこういう部分は妙に拘ってしまいます
近況報告的
修理に長い時間かかる大掛かりな仕事をメインにやっているとこういう小口加工の仕事やクリーニング、部分塗装修理といった比較的短時間での仕事が息抜きにもなりホッと一息、という感じです。
実は大掛かりな修理はブログに投稿できないまま写真ばかり溜まってしまっていてプチパニックになっています。
溜まってしまったそれらの修理は後日、事後報告という形で投稿していきたいと思います。
古いピアノを蘇らせるような修理は本当に長い時間がかかりますし、自分の技術経験をフル活用しても本当に上手くいくのかどうかという緊張感の連続。
新たな問題が出てくる度に「一体どうすれば良いのか?」と試行錯誤の連続でもあります。
でも、いつも通りにいつもの事をやれば良いという仕事とは全く違う仕事をくださる依頼者様には感謝しております。
色々な意味で「自分はまだまだ未熟だな」と思い知らされる毎日です。