Baldwinスピネットのクリーニング
Baldwinスピネットのクリーニング

Baldwinスピネットのクリーニング

こちら、クリーニングのボルドウィンのスピネットタイプ Made in USA
アメリカのピアノですね

もともとけっこう綺麗でしたが新しいお客様のところへお届けするので完全に綺麗にしてほしいというご依頼です。
要するにクリーニングです。
普通、ピアノのクリーニングというと、、、

「長い時間をかけ大切に使い込まれる事によってついてしまった小キズや溜まってしまった汚れを落とし細部まで綺麗に磨きあげ、ピアノ本来の艶と輝きを蘇らせます!」

「あなたの大切なそのピアノ、私どもにお任せください!」

みたいな感じですよね?、きっと。

でもこの手のピアノは艶消し塗装なので磨くわけにはいきません。
艶が出てしまった塗装を元の艶に戻すには塗装する以外に方法はありません。

塗装する人がいないピアノ屋(ほとんどのピアノ屋)は艶消しのピアノのクリーニングはどうしてるんですかね。

クリーニングというだけあって本当に掃除するだけだったり?(それで何万円もとるのはちょっと。。。ね)
スチールウールや細かいサンドペーパーなんかでヘアラインのようにしてしまって艶を落とすとか?(まぁこれはナシ、、、ではない様な、、、気がしますけど)

という感じです

例えば中古で売られている艶消しや半艶のピアノがあったら、鍵盤蓋のネームロゴのまわりとか見てみてください。
本来は磨かないはずの艶消し塗装なのに、錆びてしまったネームロゴを磨いてしまっておかしな事になっていたりしますよ。

まぁ、よそ様の仕事は別にいいんですが。。。

という事でウチ(ピアノリフィニッシュ)では、艶消し塗装仕上げのピアノクリーニングは簡易的な全塗装をして本来の肌艶に戻すというクリーニングをします。

艶消しピアノのクリーニング

汚れなどは綺麗に掃除して、目立つキズなどは補修。
そして全体的に本来の艶感になるように簡易的な(基本的にオーバーコート)全塗装を施してクリーニングします。

このような目立つキズはほぼ全て補修してから全体にちょうど良い艶で塗装をしていきます

今回、椅子の座面と親板(片側)は塗料が一部溶けちゃってたのでこれらは本格的な再塗装ですね。

これはラッカー塗装のピアノによくある光景ですが、艶消し塗装に艶出し剤などのケミカルを使ったりするとこんな感じでテカテカになります。塗装自体も軟化して何か物を乗せていたりすると跡がついちゃったりします。

これなんか手の跡までついちゃってますね。
それほど柔らかくなってしまってるということです。

一度軟化してしまった塗面はどうしようもないので今回は完全に木地まで剥離して再塗装

まわりのパーツに肌と色を合わせてバッチリです

座面は座るたびに擦れてしまう場所なのでウレタン塗装。ラッカーより長持ちするはずです。

そして当然ながらペダルや底板も綺麗にクリーニング

こういうバネなんかも結構サビたり汚れたりしてるので綺麗に磨いてリセット完了です。

組み立てなおして完成
アメリカピアノらしい良い雰囲気に仕上がりました👍

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