外装クリーニングでお預かりしていたKAWAI のアップライト BL51
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工房に入ってきたピアノを確認すると、状態がかなり悪く普通のクリーニング(磨き作業だけ)ではどうにもならない状態でした。
ピアノの高音側(向かって右側)は直射日光に晒されていたのか、塗料がかなり劣化して親板、脚、は気泡のように塗装が浮いてきてしまう現象 が起きていて。。。ここはもう塗り替えるしかありませんでした。
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そして湿気もかなり強かったのか、ツマド台やキャスターはかなりサビが進行していて(KAWAI BL51はツマド台が鉄で出来てます)ボロボロの状態でした。
これも塗り直し
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でも、うちは塗装屋なので塗り直しが必要であればすぐに塗り直しができます。
ただ、普通のピアノ屋のクリーニングより少しだけお値段高めです(でも絶対にお値段以上の結果でお返ししています。これは自信を持って言えます。)
カビもかなりのものですが全て綺麗にしますよー
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クリーニングに限らず塗装の依頼であっても同じ事で、絶対にお客様が支払う代金以上の価値を感じてもらえるように作業しています。
金属パーツのサビ
今回の妻戸台はサビがひどい。
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ここまで錆びてると塗装の上から表面を削ってもどうにもならないので完全に剥離してグラインダーでサビを全て削り落とします。
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サビを全て落とすと表面は必然的にデッコボコになってしまうのでパテで整形
こういう時のパテはカーボンファイバー入りの板金パテを使います。
そして、下地のサフェーサー
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そしてオリジナルと同じようにウレタンで上塗り〜2週間ほど乾燥〜仕上げ
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塗装がダメになっていた高音側の親板と脚
親板の塗装の下準備をしてると「あれ?」
親板自体がグラグラ。 やっぱり接着もダメになっていたようで半分取れてしまってるような状態
再接着が必要なので取ってしまいます。
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これで塗装作業がグッと楽になりました。笑
このまま単体パーツとして塗装して仕上がってから再接着
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親板の再接着はかなり気を使います。元々の位置に正確に戻さなくてはならないから。
基本1ミリもずらさず元通りの位置に戻します。
でもピアノによってはどうしても少しずれてしまったり、元々ずれて付いているものを修正しなければならない事もあります。
その場合はものすごく厄介です。。。
↑正確に戻すため必要なパーツを取り付けた状態で接着しています。
そして使うボンドは木工ボンドですが、硬化剤を入れて使うちょっと特殊なもの。
これでバッチリと修復できます。
クリーニング完成
いつもブログを書くために作業中の写真を細かく撮っておこうと思ってるんですが毎回なにか足りない感じになってしまいます。今回も塗装中の写真は撮り忘れ、、修理前からいきなり完成写真です。
今回は親板などの再塗装と再接着やツマド台の大掛かりな塗装など予定外の作業が盛りだくさんで時間がかかってしまいました。
このピアノは内部の修理が大変ですので、本来クリーニングはサクッと終わらせる予定でしたが外装クリーニングで時間をかけてしまい私のせいでお客様にはだいぶお待ちいただいてしまう事になるかと思います。申し訳ない。
でも時間をかけさせてもらった分、クリーニングとしては最高レベルに綺麗になっていますよ。
ですのでどうかご勘弁を!
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