突板の剥がれ・浮き 拘りの修理 スタインウェイZ
突板の剥がれ・浮き 拘りの修理 スタインウェイZ

突板の剥がれ・浮き 拘りの修理 スタインウェイZ

こちらはお客様からお預かりしたスタインウェイZの口棒

表面の突板が剥がれてしまって綺麗に直して欲しいという事でお預かりしました。
剥がれたしまった部分は写真2枚目のようにとても大切に保管されていて。(素敵です)

これがあるのと無いのとでは大違い。
『綺麗に直りますよー』なんて話ながら口棒を外したのですが、外してよく見てみると今回剥がれてしまった部分以外も突板の接着が剥がれてきてしまっているのを発見!

この ◯ のところがわかりやすいですが、青い線の丸くなってる部分
端から端までほとんどが浮いてしまっていました。

これはちょっと大事ですが「大切なピアノをキッチリと直して欲しい」というお客様のご希望に応えてしっかりと直していきます!

ここまで浮いてしまっていると「突板を貼り替えてしまった方が確実で簡単なんじゃないか」と思いますがそう簡単にはいきません。(それも簡単ではないんですが。。。)

木目ピアノの突板は基本的に木目が通(とお)っている。その他のパーツと木目が繋がっていたりするわけです。
同じウォールナットの突板を使ったとしても、ここだけ新しい突板に貼り替えてしまうと木目の感じも色味も変わってしまい、取ってつけたような感じが出てしまい完全に『オリジナル感』を損なってしまいます。

大切にされているピアノだという事もありますし今回はオリジナルの突板を活かしたまま浮いてる箇所に切り込みを入れ、全ての箇所を接着する方法を取りました。

ただ、切り込みを入れたのがわからないように慎重に慎重に、メスを入れる角度を考えて。直したのがわからないように直すわけです。
これがめちゃくちゃ神経を使う作業で。。。接着作業だけで何時間もかかります。

それが終わってようやく塗装のステップ

出来るだけキズが残らないように木工作業をした部分をさらに修理痕がわからなくなるように塗装していきます。

そして艶や木目の具合を調整し完成です。

大切にされているピアノを大切に大切に直したつもりです。お客様が喜んでくださるといいな

1件のコメント

  1. 丸山かおり

    突板の剥がれ・浮き 拘りの修理 スタインウェイZ を拝見してご連絡させていただきました、ピアノ講師をしている丸山かおりと申します。

    私の過失で出張レッスン先の木目調ピアノの突板に傷を作ってしまい、修理について情報を集めております。
    当方は完全にかけてはいないのですが、とても似たようなケースでしたので、参考にお話しをお伺いできたらと存じます。

    修理費用はいかほどでしたでしようか?また、引き取りから納品までどのくらいの期間が必要でしようか?

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