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先日のベヒシュタイン12nの鍵盤蓋塗装修理を納品して、腕木などの出張修理をしてきました。
このピアノは中古で買われたそうですが、一度全塗装されていて一部のパーツだけ色が濃くなっていました。修理でお預かりした鍵盤蓋も濃い色に合わせて欲しいとのご依頼でしたが完全に濃くすると今度はその周りと合わなくなってやっぱりツートンカラーのようになってしまいます。
ちょっと難しい判断でしたが薄い部分と濃い部分の中間くらいの色に仕上げることに。
(↓↓↓工房での鍵盤蓋塗装の記事↓↓↓)
そして、鍵盤蓋の納品と合わせて出張修理
(いつもは工房での仕事がほとんどですが、出張修理もやります。修行時代はピアノメーカーのショールームや倉庫、楽器店の修理工房、コンサートホール、もちろん一般のお客さま宅などでも頻繁に修理していました。独立してから出張修理の回数は極端に減りましたが、稀にご依頼をいただき出張修理しています。)
お客様宅での出張修理
今回はお客さま宅で腕木・口棒・棚板 を補修 & 再塗装した鍵盤蓋に合わせて腕木の色も少し濃く。
出張修理にしては結構大掛かりな修理(出張修理は道具も材料も時間も限られているのでどこまでやれるか、といつも緊張します)でしたが何とか無事完了して、
結果、お客さまにも満足していただけたようで本当にホッとしました。
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実は今回のお客さまは元々テレビ業界のお仕事をされていて現在は映像製作関係のお仕事ということで、去年ワタクシがちょっとだけ撮影協力させていただいた『チコちゃんに叱られる』の製作会社さんとも繋がりがあるという運命的なものもありまして。。。
色々お話が出来たらと思っていて、お客さまもそう思っていてくださったみたいなんですが、なんせ私があまりに必死に修理してるので話しかけられなかったと。笑
大変失礼しました。(ちょっとテンパっておりました)
今度機会がありましたらぜひお話しを聞かせてください!
もう一つのご依頼
鍵盤蓋をお預かりした時、もう一つのご依頼をいただいていて。
「実はこれとは別に気になってることがあって、、、買った時に取り付けてもらった弱音器が夏休みの宿題のようでちょっと残念なんです。。。」と。
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あっっ、こ、これは。。。 『 つ、作り直しましょう。。。か?』 という事で弱音器もお預かりしていたのでした。
ちょっと、マジか。。〇〇くん。ちゃんとやろ。。。っていうか出来ないなら出来る人に たのも。
(お客さまからどこで買ったピアノか聞いていたので誰がやった仕事なのか即気づいちゃいました)
持ち帰った弱音器を工房でよく見てみるとその時の様子が色々見えてきます。
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このピアノはもともと弱音器がない設計なので弱音器を取り付けることを想定していない作り。
なので補助ダンパーがデカイわけです。
それを避けるために。。。とはいえ、、、よく思いついたね。逆に。
でもこの接着の感じを見ると、思いついたというより、、、思いつかなかった結果だな。たぶん。
というか、そもそもこの補助ダンパー、本当に必要なのか試したのかしら?無いと本当に音が止まらないのかしら?
ということでベテラン技術者さんに相談してみたら「補助ダンパーをまず外してみろ」とのことだったのでそのように。結果、全く問題なくバッチリ。
弱音バーの製作
新しく製作した弱音器は一応どちらの場合にも対応できるように作っておきました。
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弱音バーは元々ピアノのパーツだった材から切り出し、剥離してウォールナットカラーの木目塗装で製作。取り付け時にちょっと微調整と加工をしてバッチリと機能するようになりました。
お客さまにも喜んでいただけたようで、仕事をさせてもらって喜んでもらえるって本当に幸せなことだと思います。
最後にこちら。 出張修理中にお客さまが撮ってくださった写真
ありがとうございます!
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