舶来ピアノの青焼きネジ(ブルースチール)
舶来ピアノの青焼きネジ(ブルースチール)

舶来ピアノの青焼きネジ(ブルースチール)

9月も終わりになり暑さもだいぶ和らいできましたね。ここのところは暑さとともに湿度も少しずつ下がってやり易い季節になってきました。

ベヒシュタイン コンサートグランドの響板

やっと下地塗装ができました。ラッカーで塗って欲しいと依頼主様の希望なのでもちろん下地もラッカーです。

でも台風が近づいているようで湿度が高い。ラッカー塗料は湿度の影響をもろに受けるので若干

カブりぎみ。。。

カブりっていうのは湿度の影響で塗料が乾くときに塗膜の表面が結露して白く濁っってしまう現象のことで、カブりカブるなんて言います)

ノンブラとかリターダーを使うっていう手もあるけど僕はあまり好きじゃないので、、(ノンブラとかリターダーっていうのは塗装の乾きを遅くしてカブりを出にくくする添加剤みたいな物です)それを使うといつまでも完全には乾かない感じがするんですよね。なので基本的に使いません
ただ、そのいつまでも完全硬化しない感じを狙って使うこともあります。逆に。ごく稀に。

今日は下地なのでなんとかなったけど、上塗りは台風が過ぎて湿度が下がってからじゃないと無理だな。。。

そして本題の青焼き(ブルースチール)ネジ

そして本題の青焼き(ブルースチール)ネジ

青焼きは簡単に言うと金属を焼き入れして青色に変色させた状態です。(ピアノ調律師さんはチューニングピンの『ブルーピン』て言えばわかりますよね)こうすることで表面に酸化皮膜ができて防錆になるのと綺麗なブルーになるので装飾の意味もあります。本来は金属の焼き入れでの硬さや粘りも関係している難しい話のようですが。

このブルースチールネジ、ドイツのピアノに多い気がします(自分がそう思ってるだけですが)
このベヒシュタインはこれがたくさん使われていて、響板に使われているネジもブルースチール。でもさすがに古く綺麗ではなくなっているし錆も出てるので1本1本きれいに磨いてから青焼きしました。

バーナーで炙って青焼きしていくのですが、やってみるとわかりますが(やらないか笑)コレが結構難しい。
熱していくと温度によって色が変化していくんですが綺麗な青になるのはほんの一瞬ですぐに色が変わってしまう。
ちょうどのタイミングで同じ色にしていくのはかなりコツがいります。
実用的だし見た目も綺麗だしすごく面白い作業ですよ!

ネジを戻してその上から塗装しました。まだ下地だけどもうこれで仕上がりでイイんじゃないか?ってくらい綺麗に見えます(写真なので) しかし後日ペーパー入れてクリア塗装していきます。楽しみです。

響板のネジだけじゃなくあらゆるところのネジがブルースチールです。
綺麗に磨いてから青焼き、ピアノの屋根の蝶番だとか直径数ミリのネジも数十本、それ以外にもまだまだあるので気が遠くなりますが、、、😎ワクワクします。

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