パーツ塗装修理 – Weinberger鍵盤蓋
パーツ塗装修理 – Weinberger鍵盤蓋

パーツ塗装修理 – Weinberger鍵盤蓋

いつも全塗装ばかりしているのではなくパーツのみの塗装修理もよくやっています。

これは先日、鍵盤蓋上面の塗装修理と譜面台のネジがバカになってしまった箇所の修理でお預かりしたパーツ

譜面台のねじ穴の修理は以前の『塗師屋 blog – 9/3今日の作業』に少し載せていますが、鍵盤蓋はこんな感じでした。

小さい塗装の割れを伴うキズが多数。
今回はあまり大掛かりにせず直したいという事だったので塗装の剥離をしないで直すことに。

木地までハクると(剥離することをハクるって言います。)色合わせにかなりの手間と時間がかかるのでその分修理代も頂かなくてはいけなくなります。

とは言ってもハクらない場合キズは残るわけで、キズひとつひとつ色を合わせて筆でわからないように描いていくわけです。つまりキズがたくさんあると大変(結局色合わせ的なことはしなきゃならない)

ざっと印をつけてみましたがどうでしょう。
数えてるうちにいくつまで言ったか忘れちゃうくらいあります。

こんなにあると全部わからないように描くなんて不可能に近いです。これじゃぁハクって色合わせした方が早いし綺麗です。普通なら。

そこで一発魔法をかけて一気に見えるキズの数を減らします。そして5〜6箇所くらいになったキズを描いて塗装していきます。(あっ、本当は魔法ではないのでそこそこの時間とリスクを伴う作業です。)

ここまでくれば一安心。後は仕上げを待つだけですね。

ですが、鍵盤蓋が綺麗になると他の部分が気になります。

このピアノはエグリ(奥丸)がありません。そのかわり小さな棒状のパーツがあるのですが、今回は直すことになってないけど気になる。キズが気になる。

という事でやっぱり我慢できず塗っちゃいました。そしてフリーになった上パネル(ウワパネル、上前板)磨きやすくなったのでやっぱり。

今自分がやらなかったら誰がいつやるんだ?って思ってしまうんです。技術者のみなさん、そうですよね?

パーツ修理の時はそのパーツだけ持ってきていただきたい。。。やってしまうから。。。

でも良いですよ。それで(笑)

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