またまた鍵盤小口剥がしのご依頼
またまた鍵盤小口剥がしのご依頼

またまた鍵盤小口剥がしのご依頼

ピアノの鍵盤(白鍵)の正面の四角い部分

この部分が変色してしまっているので張り替えるために剥がします。

新たに鍵盤小口を剥がしのご依頼をいただきました。
今回は愛媛県のピアノ調律師さんで修理技術者さんでもある方から宅配便でのご依頼

鍵盤が傷つかないように梱包材と一緒に箱に入れて送っていただきました

小口剥がし

接着がしっかりしていて剥がすのが難しい小口も簡単に剥がせるようにと自分で考えた治具を使い剥がしていきます。この治具を使うようになってもう5台目、使い方にもだいぶ慣れてきてスムースに作業できるようになってきました。

小口を剥がした鍵盤がこれ

どうですか?綺麗に剥がれてるでしょ?

一直線すぎて1本の鍵盤に見えますが2本の鍵盤を並べて持っています。
白鍵上面の裏もキズつけずバチバチの精度で綺麗に削り取れるのであとは新しい小口を貼るだけ

剥がした後は当然新しい小口を貼るんですが、今回は技術者さんが自分で貼るということなので剥がし作業のみです。

こちらでも小口の貼り替え全てもやりますが、剥がしのみリーズナブルに短期間でお引き受けできます。

鍵盤のバランスホールの修理

小口剥がしと合わせてバランスピン(鍵盤のシーソー運動の支点部分)のサビでグズグズになってしまったバランスホール(バランスピンが刺さる穴)の修理もやりました。

問題の箇所を必要な分だけ削り取りピッタリサイズの埋め木を作り接着して、接着剤が乾いたら段差などがないようにピッタリに削り、バランスピンの穴を新たに空けなおします。
(埋め木は鍵盤の木と同質の材を使うのが基本なのでスプルース材をチョイス)

そして、他の鍵盤の穴と一直線になるよう、鍵盤の幅のど真ん中に穴を空けます

こちらも完成。あとは梱包して発送

気になること

鍵盤小口剥がしの投稿をしてから多くの調律師さんが「どうやって剥がすのか」「どんな道具を使っているのか」「どんな治具を作れば良いのか」というような質問をただただしてきます。
ハッキリ言いますが

依頼してください、仕事として。

道具さえあれば自分でも簡単に出来ると思うのか、こんな質問をする人が多すぎます。
道具があっても綺麗な仕事をするにはかなりの経験と技術が必要ですし、そんな経験と技術があれば特別な道具を使わなくてもそもそも綺麗な仕事ができているはず。
そして、そういう人なら自分で作れます。治具も。
そんな質問をしてくる人たちには逆に簡単に教えてあげちゃいます。教えてもぜったい上手にできないから。
(でも、作りたくなる気持ちはめちゃくちゃわかりますよ! だって面白そうだから。ワクワクしますよね? ね、も僕もワクワクしますよ。)

このような木工細工も(塗装も!)、簡単そうに見えて実はなかなか難しいんです。簡単ではないんですよー。

以前の鍵盤小口の関連記事

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です