先日都心にあるピアノ屋さんのショールームへ出張修理にいった様子。
ピアノはベーゼンドルファーの275、フルコンですね。
貸出しから戻ってきたらキズがついていたと。

一見大した事なさそうに見えますがガッツリと潰れています。
正面から見るとこっちも潰れて亀裂が入ってます。

キズついてるのは高音側で(正面から見て右側)ステージで客席に向く側、照明がバッチリと当たる側なので出来る限り綺麗にわからないように直さなければなりません。
補修初日
スポットライトで修理の境界線が見えてしまってはカッコ悪いので可能な限り小さい範囲でポリサシで直します。(ポリを盛り付けて修理)
完全硬化させるために数日は空けてから仕上げるので必然的に2日間修理です。
キズ部分に必要な処置をして盛っていきますが深いキズは一度では埋まりません。何度も塗料を作り替えて重ねていきます。(このポリを重ねるのも前のポリが固まりかけた絶妙なタイミングで重ねていかないと綺麗な仕上がりになりません)
そしてこういうポリサシは決まって泡が入ります。仕上げで削った時に巣穴と言って小さな気泡が出てきてしまう。
だからこういうデカいキズはポリサシ向いてないんだよな〜

普段より慎重に時間をかけて処置しました。
2日目、仕上げ
初日の作業からしっかり時間を空けて完全硬化した状態で仕上げ。
1日目の処置を丁寧にやってあるので安心して作業できます。
まずは盛り付けた箇所を平面になるまで研いで

初日の作業が成功してるかどうかココでわかります。で、しくじっていたら後日また来る事になります。
問題なし!一安心です!
そして磨き。
ポリエステルはとても硬い塗料なので通常は必ず機械を使ってバフがけしますが、今回はベーゼンドルファー。
ベーゼンの場合は機械磨きは出来ません(わかる人にはわかる。。かな?)
ベーゼンの塗装は機械で磨くとトラブルが起きる可能性が高いのです。
なので手磨き。ひたすら完璧に磨き上がるまでウエスにコンパウンドをつけて手磨きです。

ポリエステルを手磨きで、しかも機械で磨くレベルで綺麗に仕上げるにはかなりのテクが必要です。(主には「手磨きなんかじゃ終わらないかもしれない」という恐怖に打ち勝つ心のテク)

そして完成。
ここまで仕上げれば誰も文句言わないでしょう。
お店の人にも「安心して次のステージに貸し出せる」と喜んでいただき安心しました。
一癖も二癖もあるベーゼンの補修を無事に終えられて私も大満足でした。
凄いですね。本当に綺麗です。ポリをコンパウンドで手磨きですか。削れる気がしません。
ぴあ さま
コメントありがとうございます。
ブログでは「さも凄い作業」のように書いてしまいましたが実際はそんな事はないんですよ。f^_^;)
手磨きで仕上がるほどにペーパー掛けを細かく念入りにやれば「ポリエステル手磨き」も可能です。
もちろん機械で磨くより時間はかかりますけどね。
白目になりながら何時間も磨くわけじゃありません。
でも気分は“そんな感じ”なのです。